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〈がん免疫療法専門〉ステージ4のがん治療

膵がんのステージ ― 進行度を知ることの大切さ

  • 執筆者の写真: 医師 金井 信雄
    医師 金井 信雄
  • 1月6日
  • 読了時間: 5分
免疫によって外部からの敵をはじき返しているイラスト

膵がん(すいがん、膵臓がん)は、早期には症状が出にくく、発見されたときには進行していることが多いがんです。そのため、診断の際には「どのくらい進んでいるのか」を正確に判断することがとても大切です。この“進行の程度”を表すのが「ステージ(病期)」です。


ここでは、膵がんのステージについてわかりやすく説明します。



ステージとは何を意味するのか


ステージとは、「がんがどのくらい広がっているか」を示す分類です。膵がんでは主に次の3つの要素で決まります。


  1. T(原発腫瘍):膵臓の中での広がり、周囲の血管などへの浸潤の有無


  2. N(リンパ節転移):周囲のリンパ節に転移があるかどうか


  3. M(遠隔転移):肝臓や肺など、離れた臓器に転移があるかどうか


これらを組み合わせて、ステージI~IVに分類します。




膵がんのステージ分類


(日本膵臓学会の「膵がん取扱い規約」や国際的分類(UICC)に基づきます)


ステージI(早期がん)


がんが膵臓の中にとどまり、血管への浸潤や転移がない状態。

・I A期:腫瘍の大きさが2cm以下

・I B期:2cmを超えるが、まだ膵臓の外に出ていない

手術で取り切れる可能性が高い段階です。ただし、早期発見が難しいため、I期で見つかるのは全体の約10%ほどと報告されています。


ステージII


膵臓の近くのリンパ節に転移があるが、遠くには転移していない状態。

 → 手術+補助化学療法(抗がん剤)が選択されることが多いです。


ステージIII


主要な血管(上腸間膜動脈や腹腔動脈など)にがんが食い込んでおり、手術で完全に切除するのが難しい状態。

 → 化学療法や放射線療法で腫瘍を縮小し、状況によっては手術が選択されることもあります。


ステージIV(進行・転移性がん)


がんが肝臓、肺、腹膜などに転移している状態。

全身化学療法(抗がん剤治療)が中心となります。最近では免疫療法が併用されるケースも増えています。




膵がんのステージ別の治療方針の目安

ステージ

主な治療法

特徴

I

手術(膵頭十二指腸切除・膵体尾部切除)

根治が期待できる段階

II

手術+補助化学療法

再発予防が重要

III

化学療法 ± 放射線 → 手術検討

血管浸潤が課題

IV

化学療法・免疫療法

症状緩和と延命が目的

膵がんは再発率が高いため、手術後の補助療法がとても大切です。代表的な薬剤にはゲムシタビンやS-1などがあり、治療成績の向上が報告されています。




免疫療法の新しい可能性


近年では、膵がんに対しても免疫療法が注目されています。


膵がんはもともと「免疫が働きにくいがん」と言われていますが、NKT細胞(自然免疫と獲得免疫をつなぐ特別なリンパ球)を活性化させることで、腫瘍に対する免疫応答を高める試みが行われています。


特に、

  • αGalCer-樹状細胞療法(αGalCerを使って樹状細胞からNKT細胞を強く活性化させる)

  • NKT三種免疫細胞療法(体外で増やしたNKT細胞を点滴で戻す)


といった治療法は、膵がんのような免疫抑制性の強いがんに対して、免疫のバランスを整え、抗腫瘍効果を高めることが期待されています。実際に国内外で、これらの治療を併用した臨床研究では免疫反応の活性化や生存期間の延長傾向が報告されています(Kawano et al., J Immunol, 2020)。


当院の治療



まとめ



  • 膵がんの「ステージ」は、がんの広がりを示す重要な指標です。

  • ステージが進むほど手術が難しくなり、治療の中心は化学療法や免疫療法へ。

  • 近年では、免疫を利用した新しい治療法(αGalCer-樹状細胞療法、NKT三種免疫細胞療法など)が研究・臨床応用されています。

  • どの段階でも、適切な治療と生活のサポートで、より良い経過を目指すことが可能です。


膵がんの治療は一人ひとり異なります。ステージを正しく知ることは「希望を持って、次の一歩を考える」ための大切な指標です。




当院はがん免疫療法専門のクリニックです。


銀座鳳凰クリニックは、「患者様の『生きる』にすべてを尽くす」をモットーに、転移がんや進行がんの患者様に対して免疫細胞治療を専門的に提供しています。


銀座鳳凰クリニックの受付
銀座鳳凰クリニックの受付

当院では、患者様ご自身の血液から免疫細胞を取り出し、体外で増殖・活性化させた後、再び体内に戻すことで、免疫細胞ががん細胞をより効果的に認識し攻撃するよう促す治療を行っています。


主な治療法としては、


など患者様一人ひとりの状態に合わせて最適な治療法を提案しています。

※治療の適応や併用の可否に関しては医師にご相談ください。


さらに、院内に細胞培養加工施設を併設しているため、採取から培養・品質管理・投与までを院内で完結でき、外来通院で治療を受けていただけます。


銀座鳳凰クリニックは、患者様一人ひとりのがんの状態やご希望に合わせて、そのときどきで最適な治療をきめ細かくご提案しています。


標準治療が難しいと診断された方や、治療の選択肢に迷われている方も、まずはお気軽にご相談ください。


― ステージ4・末期がんでも諦めない免疫治療 ―

TEL:03-6263-8163



銀座鳳凰クリニック医師  金井 信雄

■記事監修

銀座鳳凰クリニック医師

金井 信雄

医師・医学博士。順天堂大学革新的医療技術開発研究センター客員准教授。消化器外科で多くのがん治療を経験後、再生医療の基礎研究開発から日欧共同の臨床研究開発を推進してきた。当院では、これまでの外科的経験と最先端の細胞医療を融合し、患者様一人ひとりに最適な医療を提供している。


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