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がん免疫療法を専門とする自由診療クリニック

がん転移とは?ステージと種類・生存率|治療の選択肢も解説

  • 執筆者の写真: 銀座鳳凰クリニック 編集部
    銀座鳳凰クリニック 編集部
  • 2 日前
  • 読了時間: 7分

癌のステージ別の説明

がんの転移が見つかると、今後の治療や余命に対する不安を抱かれる方が多くいらっしゃいます。本記事では、転移がんのステージ分類や生存率の目安、転移の種類や原因、治療法の選択肢についてわかりやすく解説します。


近年注目されている免疫療法についてもご紹介します。


■記事監修
銀座鳳凰クリニック院長
永井 恒志
医師、医学博士(東京大学)、東海大学大学院客員准教授。東京大学医学部附属病院内科研修医を経て、東京大学大学院医学系研究科の文部教官時代に大型放射光施設SPring8を利用した多施設共同研究(国立循環器病研究センター、東海大学ほか8研究機関)をリードし、多数の国際医学雑誌に論文を発表した。




がん転移とは?


がんの転移は、がん細胞が最初に発生した場所(原発巣)から離れて、体の別の部位に移動し、そこで増殖して新たな腫瘍(転移性腫瘍)を形成する現象です。




癌が転移した場合のステージ


癌の進行度はステージ(病期)によって分類されます。


癌の大きさが大きい場合や、リンパ節転移が拡大している場合は「ステージ3(Ⅲ)」、癌が他の臓器に転移している場合は「ステージ4(Ⅳ)」と診断され、いずれもいわゆる進行癌として治療の難易度が急激に高まる段階です。


  • ステージ1~3:原発部位にとどまるか、周囲のリンパ節に拡がる。

  • ステージ4:遠隔転移が見られる(例:肺、肝臓、骨、脳などへの転移)。


癌のステージ別の説明



転移がん(ステージ4)の生存率や余命


ステージ4の癌は進行が進んでいるため、がんの種類に関わらず生存率は非常に低いのが現状です。以下は代表的ながんの5年生存率の目安です。

がんの種類

ステージ4の5年生存率(目安)

肺がん

8%

胃がん

6.2%

大腸がん

17.2%

肝がん

5.1%


ただし、これは平均値であり、個々の症例によって大きく異なります。近年では免疫療法や標的治療などの発展により、延命やQOL(生活の質)の向上が期待されています。




がんはなぜ転移するのか?その仕組み


そもそもがんはなぜ転移するのでしょうか?


がん細胞は通常の細胞と異なり、以下のような特徴を持つため転移しやすいです。

細胞増殖のコントロールが効かない

永遠に細胞分裂を繰り返す。

血管新生を促す

自身の増殖に必要な栄養を取り込むためにがん専用の血管を作り出す。

免疫回避

体内の免疫細胞からの攻撃を逃れる。

細胞の接着性が低い

細胞同士の結合が弱く、容易に剥がれて移動する。

これらの性質により、がん細胞は体内のさまざまな場所へ広がりやすくなるのです。




がん転移の種類と症状


がんが転移すると、身体に様々な影響を及ぼします。転移の種類によって、発生する症状や治療の選択肢も変わります。



リンパ行性転移


がん細胞がリンパ液に乗り、リンパ管を通じて広がる転移です。


症状としてリンパ節の腫れが見られることがあります。肺のリンパ管に癌が広がった状態を癌性リンパ管症と呼び、呼吸困難感が強くなります。



血行性転移


血行性転移は、原発巣からがん細胞が血液の流れに乗って遠隔臓器へ移動することで起こる転移です。


肺転移では呼吸困難、肝転移では腹痛や黄疸、骨転移では痛みを生じることがあります。


様々な臓器の機能障害を起こすことで多臓器不全の原因となります。



胸膜あるいは腹膜播種


胸腔内や腹腔内にがん細胞が広がる転移です。胸膜播種は肺がんや乳がんで、腹膜播種は胃がん、膵臓がん、卵巣がんで多いです。


胸水または腹水の貯留が見られることがあり、いずれも呼吸困難の原因となります。




がんが転移したときの治療選択肢



転移がんの治療には、複数のアプローチがあります。患者の状態やがんの種類に応じて、以下の治療法が選択されます。


  • 手術療法:転移が限局している場合、がんを摘出することで症状の改善が期待される。

  • 化学療法:抗がん剤を用いてがん細胞を攻撃する。全身に効果があるが、副作用も考慮する必要がある。分子標的薬も化学療法の一種である。

  • 放射線療法:特定の転移部位(骨転移など)に照射し、がんを縮小したり症状を緩和したりする。

  • 免疫療法:がんに対する免疫システムを活性化し、がん細胞を攻撃させる。近年、注目され、「第四のがん治療」と呼ばれている。




転移がんにおける免疫療法の必要性とメリット


  • 全身治療が可能:全身の免疫系を活性化させるので全身のがんに有効。

  • 副作用が少ない:従来の抗がん剤や放射線治療に比べて身体のダメージが極めて少ない。

  • 治療効果の持続:免疫記憶により長期間がん細胞を攻撃できる。


免疫療法は、患者自身の免疫システムを活性化し、全身のがん細胞を攻撃するため、複数の転移や全身に広がったがん(遠隔転移)に対して有効性が期待されています


手術や放射線療法が難しいケース、つまり局所治療が困難な進行がんや多発転移の場合にも、免疫療法は治療選択肢となりやすいです。



適用可能ながん


免疫療法はすべてのがんに適用できるわけではありませんが、特に以下のがん種で有効性が示されています。


  • 肺がん(特に非小細胞肺がん)

  • 悪性黒色腫(メラノーマ)

  • 腎細胞がん

  • 一部の胃がん、大腸がん

  • 膵臓がん

  • 乳がん

  • 膠芽腫

  • 卵巣がん

  • 子宮体がん




転移がんの治療実績


当院は樹状細胞ワクチン療法を軸としたがん免疫療法を提供し、さまざまながん種の治療を行っております。





まとめ


転移を伴うがんはステージ4と診断され、標準治療でも成績が悪いのが現状です。転移巣を含む全身状態を正確に把握し、適切な治療法を選ぶことが極めて重要です。


近年は免疫療法の発展により、生存期間の延長やQOLの向上が期待できるようになりました。


しかし、がん免疫療法全般に精通した専門医はまだ非常に少ないため、がん免疫治療に関する詳しい情報や相談は、がん免疫療法を専門に行っている医療機関で行うことをおすすめします。




当院はがん免疫療法専門のクリニックです。


銀座鳳凰クリニックの受付
銀座鳳凰クリニックの受付

銀座鳳凰クリニックは、「患者の『生きる』にすべてを尽くす」をモットーに、転移がんや進行がんの患者様に対して免疫細胞治療を専門的に提供しています。


当院では、患者様ご自身の血液から免疫細胞を取り出し、体外で増殖・活性化させた後、再び体内に戻すことで、免疫細胞ががん細胞をより効果的に認識し攻撃するよう促す治療を行っています。


主な治療法には、WT1樹状細胞ワクチン療法NK細胞療法免疫チェックポイント阻害剤などがあり、患者様一人ひとりの状態に合わせて最適な治療法を提案しています。


特にWT1樹状細胞ワクチン療法は、患者の血液から単球を採取し、院内の細胞培養加工施設で樹状細胞へと育て、がん抗原WT1を記憶させて体内に戻すことで、キラーT細胞を介してがん細胞を攻撃する仕組みです。


この治療は、標準治療が難しい末期がんや複数の臓器に転移した場合にも適応される場合があり、放射線治療や他の治療法との併用も可能です。

※治療の適応や併用の可否に関しては医師にご相談ください。


また、院内に細胞培養加工施設を併設しているため、採取から培養・品質管理・投与まで院内完結し、患者様の負担を最小限に抑えることが可能です。治療は外来で行い、入院の必要はありません。


銀座鳳凰クリニック院長 永井恒志
銀座鳳凰クリニック院長 永井恒志

銀座鳳凰クリニックは、患者様一人ひとりのがんの状態やご希望に合わせて、そのときどきで最適な治療をきめ細かくご提案しています。


標準治療が難しいと診断された方や、治療の選択肢に迷われている方も、まずはお気軽にご相談ください。






\ 初回医療相談は無料です。/



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