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〈がん免疫療法専門〉ステージ4のがん治療

胃癌の種類 — それぞれの特徴と治療のポイント

  • 執筆者の写真: 院長 永井 恒志
    院長 永井 恒志
  • 10月9日
  • 読了時間: 4分

更新日:10月22日


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胃癌(いがん)は、日本でも多くみられるがんの一つであり、その種類や性質によって治療法や予後が大きく変わってきます。ここでは、胃癌の主な種類をわかりやすく解説します。



胃癌の病理組織型による分類


胃癌は「どのような細胞から発生したか」によって分類されます。最も代表的なのは腺癌(せんがん)です。


  • 腺癌(adenocarcinoma) 胃癌の 90%以上 を占めます。胃の粘膜にある「腺」から発生するがんです。さらに次のように細分されます。


    • 分化型腺癌(高分化型・中分化型) 細胞が正常の胃の組織に似た形をしている。比較的ゆっくり進行する。


    • 未分化型腺癌(低分化型) 細胞の形が崩れており、進行が早く転移もしやすい。


  • 印環細胞癌(signet-ring cell carcinoma) 若年者や女性に多くみられるタイプ。顕微鏡で見ると細胞の中に粘液がたまり、印鑑の形に似ていることから名付けられました。進行すると胃壁全体が硬くなる「スキルス胃癌」を起こすことがあります。


  • 粘液癌(mucinous adenocarcinoma) がん細胞が粘液を多く産生するタイプ。


  • その他(まれな胃癌) 扁平上皮癌、小細胞癌、腺扁平上皮癌、悪性リンパ腫、胃GIST(消化管間質腫瘍)など。




発生部位による胃癌の分類


胃のどの部分にできるかでも特徴が変わります。


  • 噴門部(胃の入り口付近) 欧米で増加しているタイプ。食道がんとの境界にできることも多い。

  • 胃体部(胃の中央付近) 日本では比較的少なめ。

  • 幽門部(出口付近) 日本で多いタイプ。ピロリ菌感染との関連が深い。




肉眼型による胃癌の分類(進行胃癌)


内視鏡や手術で観察したときの形態によっても分けられます(Borrmann分類)。


  1. 隆起型(ポリープのように盛り上がる)

  2. 潰瘍限局型(潰瘍を伴い、限局している)

  3. 潰瘍浸潤型(潰瘍を伴い、広く周囲に広がる)

  4. びまん浸潤型(スキルス胃癌) 胃全体にがんが広がり、胃壁が硬くなる。若い女性に多く、進行が速い。




特殊型:スキルス胃癌とは


スキルス胃癌は特に進行が早く、早期発見が難しいため注意が必要です。印環細胞癌に多く見られ、胃壁が厚く硬くなるため、胃がふくらまなくなります。発見されたときにはすでに進行していることが多いのが特徴です。





胃癌の分類と特徴のまとめ


  • 胃癌のほとんどは 腺癌 で、その中でも「分化型」と「未分化型」に分かれる。

  • 印環細胞癌・スキルス胃癌 は進行が早く注意が必要。

  • 発生部位や肉眼型によっても治療や予後に差がある。


最近では 免疫治療(樹状細胞ワクチン療法、NK/NKT細胞療法) が、従来の手術・抗がん剤・放射線治療に加えて新しい選択肢になりつつあります。特に αGalCer樹状細胞ワクチン療法 や 当院のNKT三種免疫細胞療法は、胃癌のように免疫回避機構を持つがんに対して有効性が期待されており、長期的な再発抑制や生存率向上に寄与する可能性が報告されています。


当院の治療




当院はがん免疫療法専門のクリニックです。


銀座鳳凰クリニックは、「患者様の『生きる』にすべてを尽くす」をモットーに、転移がんや進行がんの患者様に対して免疫細胞治療を専門的に提供しています。


銀座鳳凰クリニックの受付
銀座鳳凰クリニックの受付

当院では、患者様ご自身の血液から免疫細胞を取り出し、体外で増殖・活性化させた後、再び体内に戻すことで、免疫細胞ががん細胞をより効果的に認識し攻撃するよう促す治療を行っています。


主な治療法としては、


など患者様一人ひとりの状態に合わせて最適な治療法を提案しています。

※治療の適応や併用の可否に関しては医師にご相談ください。


さらに、院内に細胞培養加工施設を併設しているため、採取から培養・品質管理・投与までを院内で完結でき、外来通院で治療を受けていただけます。


銀座鳳凰クリニックは、患者様一人ひとりのがんの状態やご希望に合わせて、そのときどきで最適な治療をきめ細かくご提案しています。


標準治療が難しいと診断された方や、治療の選択肢に迷われている方も、まずはお気軽にご相談ください。


-がん治療・免疫療法について-


銀座鳳凰クリニック院長 永井恒志

■記事を書いた人

銀座鳳凰クリニック院長

永井 恒志

医師、医学博士(東京大学)、東海大学大学院客員准教授。東京大学医学部附属病院内科研修医を経て、東京大学大学院医学系研究科の文部教官時代に大型放射光施設SPring8を利用した多施設共同研究(国立循環器病研究センター、東海大学ほか8研究機関)をリードし、多数の国際医学雑誌に論文を発表した。


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