top of page

〈がん免疫療法専門〉ステージ4のがん治療

末期の大腸がん ― 症状・治療・余命について

  • 執筆者の写真: 院長 永井 恒志
    院長 永井 恒志
  • 7月3日
  • 読了時間: 6分
大腸をイメージしたイラストが女性のお腹の上に描かれている

大腸がんは、日本人に多いがんのひとつで、早期発見であれば完治が期待できます。しかし、「末期(ステージ4)」と診断された場合、多くの方が不安や恐怖を感じるのは当然です。


本記事では、末期大腸がんの状態、症状、治療法、そして余命や生活の工夫について、患者様とご家族に向けてわかりやすく解説します。


銀座鳳凰クリニック院長 永井 恒志
■記事執筆
銀座鳳凰クリニック院長
永井 恒志
医師、医学博士(東京大学)、東海大学大学院客員准教授。東京大学医学部附属病院内科研修医を経て、東京大学大学院医学系研究科の文部教官時代に大型放射光施設SPring8を利用した多施設共同研究(国立循環器病研究センター、東海大学ほか8研究機関)をリードし、多数の国際医学雑誌に論文を発表した。




「末期の大腸がん」とは


「末期がん」とは、がんが進行して他の臓器(肝臓・肺・腹膜など)に遠隔転移している状態を指します。大腸がんの場合、ステージ4がこの「末期」にあたり、根治手術(がんをすべて切除する手術)が困難な状態です。



主な症状と日常への影響


末期の大腸がんでは、以下のような症状が現れることがあります。


  • 便通異常(便秘や下痢)

  • 血便・粘液便

  • 腹痛や腹部の張り

  • 体重減少・食欲低下

  • 倦怠感・貧血

  • 肝転移による黄疸・肝機能障害

  • 肺転移による咳・息切れ


がんが進行しても症状が軽いケースもあり、「知らないうちに進んでいた」ということも少なくありません。




末期の大腸がんの診断と検査

MRIを行っている男性患者

末期大腸がんの診断には、以下の検査が用いられます。

  • 大腸内視鏡検査

  • CTやMRIなどの画像検査

  • PET-CTでの転移部位の確認

  • 血液検査(CEAやCA19-9などの腫瘍マーカー)


これらの検査により、がんの広がりや臓器への影響を正確に評価します。




末期の大腸がん、治療の目的は「延命」と「症状緩和」


末期大腸がんでは、がんを完全に治すことが難しいため、「がんの進行を抑えながら生活の質を保つ」ことが治療の目標になります。主な治療は以下の通りです。



① 抗がん剤治療(化学療法)


大腸がんではFOLFOXやFOLFIRIなどの薬剤がよく使われ、分子標的薬(アバスチンやエルプラット)との併用が一般的です。これにより、がんの進行を一定期間抑えることができます。



② 免疫療法


MSI-H(マイクロサテライト不安定性高)という遺伝子異常を持つタイプでは、免疫チェックポイント阻害剤(ニボルマブなど)が効果を発揮する可能性があります。



\ 免疫チェックポイント阻害剤の治療について/



③ 緩和ケア


痛みや呼吸困難、食事の問題、精神的不安などに対して、緩和医療が導入されます。訪問医療や在宅ケアと併用することで、穏やかな生活を支えることが可能です。





末期の大腸がんの余命と生存率


個人差は大きいですが、統計的には以下のような数値が示されています:

 

  • 5年生存率:約15〜20%(ステージ4大腸がん全体)

  • 抗がん剤治療を行った場合の中央値生存期間:約20〜30ヶ月

  • 治療なしの場合は数ヶ月以内で進行することも

 

ただし、最近はがんと共に「数年単位で生活できる」時代になってきています。




生活の工夫と家族の役割


男性がおじいさんにやさしく食事を促している様子

末期がんであっても、自宅で穏やかに過ごせる方もたくさんいます。以下の工夫が大切です。


  • 食事を無理に取らせない、食べたいときに少量ずつ

  • 睡眠と休息の確保

  • 便通の調整や痛みの管理

  • 家族や医療者と定期的に意思疎通する


また、家族の「寄り添い」が大きな精神的支えになります。患者さんの気持ちを尊重しながら、過ごしやすい環境づくりを心がけましょう。




最後に:選べる道はある


末期大腸がんでも、「ただ待つだけ」ではなく、できる治療は多くあります。延命や症状緩和、生活の質の維持を目指す治療は、決して無意味ではありません。


自分らしい生き方を大切にしながら、信頼できる医師とともに治療方針を考えていきましょう。セカンドオピニオンも、納得のいく決断をするうえで有効です。




セカンドオピニオンを受け付けています。


治療したいのに「できることがない」と診断された方、併用できる治療を探している方など、お気軽にお問い合わせください。


\ 初回医療相談は無料です。/


銀座鳳凰クリニックは、「患者の『生きる』にすべてを尽くす」をモットーに、がん患者さまへ免疫細胞治療を提供しています。


銀座鳳凰クリニックの受付
銀座鳳凰クリニックの受付

当院では、患者様ご自身の血液から免疫細胞を取り出し、体外で増殖・活性化させた後、再び体内に戻すことで、免疫細胞ががん細胞をより効果的に認識し攻撃するよう促す治療を行っています。


主な治療法には、WT1樹状細胞ワクチン療法NK細胞療法免疫チェックポイント阻害剤などがあり、患者様一人ひとりの状態に合わせて最適な治療法を提案しています。

当院の治療法

主なメリット

主な副作用・リスク

副作用が少ない/幅広いがん種に対応/標準治療と併用可

軽度の発熱・発赤

強力・持続的な免疫活性化/副作用が少ない

軽度の発熱・発赤

拒否反応が少ない/QOL維持/再発・転移予防

軽度の発熱・発疹

根拠確立/一部で劇的効果/進行がんにも有効

免疫関連有害事象(irAE:免疫が過剰に働き、正常組織にも炎症が起こることがある。定期的な検査・管理が必要。)

軸となるWT1樹状細胞ワクチン療法は、標準治療が難しい末期がんや複数の臓器に転移した場合にも適応が期待でき、放射線治療や他の治療法との併用も可能です。

※治療の適応や併用の可否に関しては医師にご相談ください。


また、院内に細胞培養加工施設を併設しているため、採取から培養・品質管理・投与まで院内完結し、患者様の負担を最小限に抑えることが可能です。治療は外来で行い、入院の必要はありません。


銀座鳳凰クリニック院長 永井 恒志
銀座鳳凰クリニック院長 永井恒志

銀座鳳凰クリニックは、患者様一人ひとりのがんの状態やご希望に合わせて、そのときどきで最適な治療をきめ細かくご提案しています。


標準治療が難しいと診断された方や、治療の選択肢に迷われている方も、まずはお気軽にご相談ください。






\ 初回医療相談は無料です。/



▼免疫療法について詳しく


▼状況別

お問い合わせ・医療相談はこちら

​よくある質問もあわせてご確認ください。

〒101-0021 
東京都千代田区外神田4丁目14-1
秋葉原UDXビル6階​クリニックモール

アクセス

【最寄り駅】JR秋葉原駅 徒歩2分/末広町駅 徒歩3分

診療日

診療時間

​火

​水

10:00~17:00

​○

UDXビル1.webp
UDXビル2.webp
bottom of page